充分に薄い面密度m1[kg/m2]の壁Aから密度ρ[kg/m3]からなる空気をd[m]隔てて同じような薄い面密度m2[kg/m2]の壁Bがあります。
(ここで壁が充分に薄いと言ったのは次のためです。
厚い壁にはその厚さにより剛性(断面二次モーメントのために揺れを少なくする要素)があって質量則に従わないところがあるためです。)
壁Aに周波数f0[Hz:/sec]の音波が当たると壁Aは周波数f0で揺れはじめます。
その揺れは背後の空気に伝わります。
空気は縦波で揺れてその揺れは壁Bを揺らします。
壁Aと壁Bの間にある空気は圧縮と膨張を繰り返します。
圧縮と膨張を繰り返す周波数は空気密度ρとその厚みdに比例します。
入射する音の周波数が壁内の空気の周波数と同じになると共鳴透過周波数となります。
共鳴すると
あたかも
音が透過しているようになります。
共鳴透過数は
次の式で求められます。
共鳴透過周波数をfrmdとすると
frmd=1/2/π×√(k/m)
ここでkは壁内の空気のバネ定数です。
k=2ρc2/d
cは音速[m/sec]です。
frmd=1/(2×π)×√(ρ×c×c/d×(m1+m2)/m1/m2)
中空層の厚みが
10.5cmの時の
壁の重量と共鳴透過数の関係
中空気層厚さ10.5cm | |
壁面重量合計m1=m2で(m1+m2) kg/m2 |
共鳴透過周波数 Hz |
1 | 370 |
2 | 261 |
3 | 213 |
4 | 185 |
5 | 165 |
6 | 150 |
7 | 140 |
8 | 131 |
9 | 123 |
10 | 117 |
11 | 111 |
12 | 107 |
13 | 103 |
14 | 99 |
15 | 95 |
16 | 92 |
17 | 90 |
18 | 87 |
19 | 85 |
20 | 83 |
両面に石膏ボード12mmを張って中空厚さを変化させた時の共鳴透過数
両面石膏ボード12mm | |
中空層厚さ cm |
共鳴透過周波数 Hz |
1 | 411 |
2 | 291 |
3 | 237 |
4 | 205 |
5 | 184 |
6 | 168 |
7 | 155 |
8 | 145 |
9 | 137 |
10 | 130 |
11 | 124 |
12 | 119 |
13 | 114 |
14 | 110 |
15 | 106 |
16 | 102 |
17 | 100 |
18 | 97 |
19 | 94 |
20 | 92 |
frmd=1/2/π×√(2×ρ×c×c/d×(m1+m2)/m1/m2)
1/2*πではありませんか?
また、この式で計算しても1㎏+1㎏の壁面重量ではこの結果にならないのですが・・・